ストⅤキャラ愛プレイヤーがプラチナになるまで
この記事は、ストリートファイターシリーズを愛してやまない一ファンが、ストVにてプラチナリーグに到達するまでの記録です。
レポート形式でまとめていますので、一人でも誰かの参考に・或いは反面教師になれば幸甚です。
(下記イラストはGabrielさん作/許可を得て拝借しました。ノスタルジックコスチューム復活希望!)
■対戦レポート
【LP0~LP2000:
ルーキー~シルバー】
○期間
2010年のスパⅣ以来、5~6年ぶりに本格的に格闘ゲームへ復帰
⇒発売日から約二ヵ月後の4月下旬に2000を達成している。
この辺り、仕事が最繁忙期だったり別のゲームをやっていたことや、そもそもLPには今ほど拘泥していなかった。
○対戦中特に意識したこと
これまでプレイしてきた格ゲーで稼いだ経験値=“貯金”でやっていたので、特別な意識は良くも悪くも無し。 バルログがグラフィック面や固有技等、登場以来最高のリニューアルをされていたために、純粋にその動きの美しさを楽しむという、偏に感情ベースでやっていた感がある。
バルログはタメからコマンド入力キャラになったが、特に違和感は無かった。 タメが必要なくなったぶん動きに幅が広がったことで、ここにきてようやく本来のバルログらしい闘い方ができるようになったことが嬉しかった。
○トレーニングモードでやっていたこと ひたすら基礎コンボの練習及び小技当てからのコマンド投げの練習。それ以外はあまりしてなかった気がする。
○実際の対戦内容 当時のリプレイを見ると、基礎コンボも怪しい。 かろうじてJ小Kを当てたあとのコマ投げはやっているが、バルログがどう闘えば強いかということはまるで意識していない。 ただし投げ抜けが出来ていたのは、投げ擦りの多いこのリーグ帯においてはちょっとだけ有利だったのかもしれない。
○当該リーグを抜けるために結果的に必要だったこと 1500⇒2000へ上げるのに少し苦戦した記憶がある以外は、完全に貯金で何とかなってしまった。 ここで言う貯金とは、これまでの対戦経験値のことをいう。
⇒具体的には、
「立ち・しゃがみ通常攻撃の大中小の大雑把な使い分け、ダッシュ、バックダッシュ、ジャンプ攻撃からの基礎コンボ、投げ、確度の低い投げ抜け、これらを複合したごく初歩的な動き、自キャラの1~2個の強い技の押し付け、そこそこのガード」などである。
【LP2000~LP3500:
シルバー~ウルトラシルバー】
○期間 4月下旬の2000台達成から2.5ヶ月ばかり経った、7月半ばごろ達成。
5~6月は県外出張や研修などが立て込んでおり、まともに自宅にいなかった記憶が。
○対戦中特に意識したこと あまり苦労をした記憶がないので、やはりここまでは貯金で何とかなったらしい。
○トレーニングモードでやっていたこと 先述の内容に加え、リュウやケンに跳び込み攻撃をするようセットし、対空の練習を開始。
しゃがみ大爪、しゃがみ大P、立大K、空中投げあたりのオーソドックスな対空を練習していた。
(実際プラチナになった今も対空は怪しい)
○実際の内容 2600台のときのリプレイ所見。 ラウンジで当たったらしいのだが、5000台のケンから1Rだけ取っている。 良かったところは、立大Kから昇龍拳に最大クラカンコンボを入れていたことくらい。 他は、2000以下のときから目立った変化は見受けられない。
対空もまだまだ・コンボ精度も高いとはいえず、意図なきスライディングから確反をもらうことも多かった。
○当該リーグを抜けるために結果的に必要だったこと
特記事項はない。
逆に言えば、先述の「立ち・しゃがみ通常攻撃の大中小の大雑把な使い分け、ダッシュ、バックダッシュ、ジャンプ攻撃からの基礎コンボ、投げ、確度の低い投げ抜け、これらを複合したごく初歩的な動き、自キャラの1~2個の強い技の押し付け、そこそこのガード」に加えて「たまに出せる確度の低い対空」が出来ればここまでは来れるという証明ではなかろうか。
実感として読み合いの概念が存在するリーグ帯ではなく、非常に初歩的かつ大事な基礎基本を意識するだけで上がれる場所であると考える。
【LP3500~LP4000:
ウルトラシルバー~ゴールド】
○期間 実に4~5ヶ月ほど2300~3900の往復で苦しむ。 最も苦戦した期間で五里霧中だったが、2016年11月21日にようやくゴールドリーグ到達。
○対戦中特に意識したこと
むしろ、いま思えば、これまでと意識を変えなかったことが苦しんだ原因だったように思う。
これまでよりも出来ることは増えていたはずだが 、意図なきスラや跳びなどの手癖も変わらずひどかった。しかし、残念ながらその手癖を控える意識はあまり無かった(余裕が無かった)。
○トレーニングモードでやっていたこと ・基礎コンボ、対空練習は続けていたが、精度は少しずつ上がっていたように思う。
それに加えて上級者の動画を観始めたのもこの時期。当該動画を観るなかで、自力で気づけたセットプレイも幾つか試し始めていた。
ただ、これは今考えればかなり「背伸び」をした方法だったと思う。
上級者の動きの意図(なぜここでこの技を使うのか、そこで跳んだのか等)までセットでよく考え抜くならばアリな選択肢かもしれないが。
○実際の内容 一番重要な「自キャラが有利な立ち回りで闘う=格闘ゲームで勝つための基礎」という観点が抜けていた。つまり、特に意図無く動きたいように動いていたのが苦しんだ原因だった。
バルログはそのリーチと機動力を生かしたヒットアンドアウェイで我慢強く立ち回り、相手の隙をついて一気に畳み掛ける先方を得意とする。
畳み掛けた結果相手を画面端へ追い込んだ場合は爪の付け外しやEXバルセを絡めると本当に強い。
これが分かっておらず、根拠も無く自分の動きたいように動き、ただその場その場の「場面」対応だけを遣り繰りし、試合「全体」をイメージできていなかったことがゴールドへ上がれなかった最大の原因だと分析している。
リプレイを見ていても、意図を感じない動きが非常に多いと感じた。
○当該リーグを抜けるために結果的に必要だったこと
基礎の徹底。
ここでいう基礎とは、先述のとおり、自キャラが有利な間合いで立ち回ることを少しでも意識すること=自分が動きたいように動くのではなく、自キャラの強さの出る立ち回りを意識すること。
最初は手癖や焦りでそんなにうまくいかなかったが、本当に少しずつ意識し始めた。
その積み重ねで、「うまく出来た」⇒やがて「(無意識に)やっている」になったのが最近。
それと合わせ、このときは下記も意識するようにした。
守り:ガードをしっかりする・投げ抜けを意識する(少々投げ漏れを狩られてもとりあえず気にしない)・下がりを混ぜる
攻め:2回に1回でも対空技が出るようにする・コンボ精度を上げる・とりあえず前ステ⇒投げを混ぜてみるなど。
この頃5000~6000台の知り合いが出来たのでラウンジをたまにやっていたが、勝ったリプレイを観ると、やはり“バルログのスタンダードな闘い方”をしているものだった。
【LP4000~LP6500:
ゴールド~ウルトラゴールド】
○期間
4000に到達したときからランクマを3か月ほど停止⇒再開したのは1月下旬から。週1程度の牛歩ランクマだった。
5000到達:4月中旬
6500到達:5月下旬
4000⇒4500へ行くまでに、3500~4300あたりを2~3回往復。
4500になってからは勝率70%弱で一気に駆け上がれたのがこの辺り。
ランクマをやればほぼ必ず上がった時期でもある。
○対戦中特に意識したこと
どうやったらプラチナへ行けるかというただ一点のみで、先述のバルログの有利な立ち回りの練習と基礎徹底。
リプレイを観ながらノートまとめを毎日やっていた。
○トレーニングモードでやっていたこと
レベル8CPUのかりんを相手に死闘を繰り広げる「かりん道場」をだいたい毎日20~30分。
ここで、新しく覚えたコンボやセットプレイを試して手に馴染ませていた。
○実際の内容
結局新しいコンボやセットプレイは上手く出せないことが多かったが、バルログのスタンダードな戦い方及び無理はしないという意識で乗り切っていった。友人周りから「スラが減ったね」と褒められたのは地味にうれしかった。
このころから、いわゆる投げシケ狩りもできるようになってきた。守りのほうも、遅らせ打撃と投げの二択が少しずつ見えるようになり、対応できるようになっていった。
また、「重ね」も意識し、たまに成功するようになってはきた。
が、まだまだ下手な重ねを狩られて直接の敗因になっていることも多かった。
このころ、とある上級者の方に「重ねは投げの後等その場と後ろの読み合いは発生しない場面に絞ったほうがよい」という助言を受け、目から鱗だった。(結局、その後も失敗覚悟で下手なりに多くの場面で重ねを試みている)
○当該リーグを抜けるために結果的に必要だったこと
・バルログのスタンダードな戦い方の徹底
・無理をしない(無駄なスラ・跳び・バルセをなるべく控える)
・暴れを食らわないよう被起き攻めを我慢するなど。
あとは、プラチナ~ダイヤのプレイヤーにラウンジで相手をしてもらっていたことも大きかった。格上プレイヤーとの対戦で、ランクマへの度胸はついたように思う。
【LP6500~LP7500:
ウルトラゴールド~プラチナ】
○期間 半月程度。
仕事の都合上平日深夜にしかできないことが多いため、気合と意地でやっていた。
2017年6月18日、念願のプラチナ到達。
リーグ昇格決定のポイントを得た相手はベガ。サイコアックス空振りに魂のスライディングが突き刺さって勝利。
○対戦中特に意識したこと
ただただ基礎を徹底すればプラチナは行けるはずという一点で、ここはぶれない。
苦手キャラは事故扱いにして、マッチングして負けても気にしない。
○トレーニングモードでやっていたこと
かりん道場は継続。他、色々なキャラのCPUレベル8も試していた。
○実際の内容
新しいコンボ・セットプレイを少しずつ実戦で出来るようになっていた。
○当該リーグを抜けるために結果的に必要だったこと 基礎の徹底及びその精度を上げること。それのみ。自分流の動きは出来るレベルでは無いので。
ちなみに、やはりここに来てもフレームの細かい知識は無くても何とかなった。
「このキャラのこの技をガードするとこっちが不利で、割り込もうとするとヤバい」等を多少覚えていた程度。
※おせっかいですが、フレームに振り回されている初心者さんがいらしたら、時間の無駄です。
今すぐそんなお勉強はやめることを推奨します。
それよりも、自キャラの基礎の立ち回りを見直したほうが有意義だと考えます。
■実戦外で効果のあったこと
○自分が敗北した対戦リプレイを観る⇒勝利リプレイに切り替え(6月~)。
勝利リプレイにもどうせ自分の悪い手癖は出ていることと、何より悲しい気持ちになりません(笑
○上級者の動画を部分的に参考にする。最近は動きの意図を想像しながら観るようにしている。
○部分的に上級者の攻略記事・インタビュー。
○梅原さんの書籍(「一日ひとつだけ、強くなる」):場面と全体の考え方は大変参考になった。
○ツイッターでの相互フォロワーさんに教授頂いた指導碁ラウンジ。(もちろんどれだけ格上であろうと全身全霊を賭して臨みますが、リプレイを観れば結果的に指導碁になっている)
○ノート作り。助言まとめや思いついたことのメモ、上級者がツイッターで呟いていることもファボだけで終えずにすぐにメモを取る。
ノートは全部で50~60ページ以上に渡るが、毎回見る必要な情報は見やすいようにまとめて限定している。
結果、プレイ時間よりも考える時間が増えた感はある。(このやり方がいいのかはまた別だが)
最後に
ストVのバルログは、シリーズ中最も美しく、使っていて面白いと思います。
二次創作や動画を愛でるだけでは勿体ないので、彼が好きな人はぜひご自身の手で動かして頂きたいと切に願います。
バルログは闘うことを前提とした、格闘ゲームキャラとして創られたキャラです。
闘いの中で美を実践したい人なので、本気で使えば彼の信念の一端が見える・・・かもしれません。
残念ながら私はまだまだそこまで行っていませんが。
■執筆者について ロッコ/お堅い業種の会社員。天職なのか、毎日結構楽しくやっています。
コミケ参加経験も少なくない薄い本勢。BLというよりバル受が好き。
格闘ゲーム歴:
SFC版初代ストⅡ~ストゼロ3までは継続的に、それ以降は年単位でブランクを挟みつつ断続的にプレイ中。
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特に対戦回数の多いタイトルは、スパⅡX、ストゼロ2、ストゼロ3、月華の剣士第二幕、スーパースト4。CPU戦のみのアクションゲームとしてP4U2。
以降ほぼやらなくなり引退しかけていたが、スト5にバルログが参戦したため結局復帰。
ストリートファイターシリーズとバルログが尋常の域を超えて好きです。
世の中美形キャラは掃いて捨てるほどいるのに、なぜバルログなのか求道中。
珍獣観察にご興味がありましたら、当該ブログの他記事をご参照ください。
今後はダイヤを目指します。達成して、またこんな記事を書ければ嬉しいです。
以上
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